マルタ留学コラム&ブログ

職人技が光るマルタの伝統工芸「フィリグリー」の魅力

2026.07.13

前回のコラムで少しお話しした、テレビの地中海クルーズ特集。
首都バレッタが映し出された中で、ひときわ輝いていたのが、マルタの伝統的な銀細工「フィリグリー(Filigree)」です。

まるでアンティークのレース編みのように美しいアクセサリーですが、実はこれ、すべて「金属の線」だけで作られているのをご存知ですか?

職人が0.2ミリほどの極細の銀線を一本ずつ手作業でねじり、ピンセットを使って息をのむような美しい模様を紡ぎ出していく、気の遠くなるような職人技の世界です。

今回は、知れば知るほど現地で本物に触れたくなる、マルタ・フィリグリーの魅力を少しご紹介します。


▲ゴゾ島のお土産屋さんにて

「フィリグリー」ってどういう意味?

「フィリグリー」という響き自体、どこか優雅で素敵ですよね。この言葉の語源は、ラテン語で「線」を意味する「filum」と、「粒」を意味する「granum」という2つの言葉が組み合わさったものです。
文字通り、「線のねじり」と「小さな粒のあしらい」だけで、あの芸術的なブローチやピアスが作られているのですね。

日本では「線細工」と訳されますが、語源を知ると、まさに職人の手元で「線」と「粒」が魔法のように美しいジュエリーへと姿を変えていく情景が目に浮かぶようです。

なぜマルタで発展したの?

フィリグリーの起源は古く、紀元前のフェニキア人の時代にまで遡ると言われています。それがここマルタで発展したのは、16世紀の「マルタ騎士団」の時代

ヨーロッパ中から集まった貴族や一流の装飾師たちによって、騎士たちが使う食器や調度品、教会の神聖な装飾品のために、質の高い銀の加工技術が目覚ましく発展したのです。ゴールドではなく「シルバー(銀細工)」が主流であるのも、この騎士団時代の歴史的名残。

マルタのフィリグリーでよく見かける「マルタ十字(8つの角がある十字架)」のデザインには、そんな騎士団の歴史が今も息づいています。

お買い上げリスト


▲マルタ十字のピアス(ケースに入れてくれました)


▲こちらもピアス(シルバーとゴールドの組み合わせがかわいい)


▲ペンダントトップ(上品な存在感)


大量生産の時代になっても、マルタの職人たちが15世紀頃から変わらないオールハンドメイドの製法をずっと守り続けている、フィリグリー。

首都バレッタや工芸村(タ・アーリ)には、職人さんの手仕事を間近で見られたり、自分で作れるワークショップを体験できたりするお店もあるようです。

歴史を知ってから実物を目にすると、その輝きがより一層愛おしく感じられますよね。

マルタを訪れた際は、自分へのお守りや大切な人へのお土産に、世界に一つだけのフィリグリーをぜひ探してみてくださいね!

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